破産宣告せずに任意売却
離婚して空き家になっている注文住宅の査定をご依頼いただいたお客様。
当初ご連絡いただいたのは、すでに遠方にお住まいの持ち分二分の一を持つ奥様で、他社で仲介依頼しているものの、なかなか売れないため、買い取りを希望しての査定依頼でした。近隣在住のご主人の案内で物件調査を行うと、売り出し価格が相場よりかなり高値なことに加え、建物はかなり金額をかけた注文住宅ながら、車高の限られる駐車場が大きなネックになりそうな作りです。買い取りの場合、相場から相当下がることをご説明した上で価格を提示。同時に仲介で適正価格での売却提案もしましたが、そのまま3ヶ月が経過しました。
その後、ご主人から改めて相談したいとご連絡をいただき、詳しくお話を伺うとすでに離婚されていて、住宅ローンの返済の他、カードローン、固定資産税も滞り、非常に困窮しているとのことでした。ご主人は生活のため、最低でも住宅ローンを完済したいご意向でしたが、買い取りでは残債一括返済や滞納金が支払えないことをご理解いただき、任意売却で全額返済を目指すことになりました。
売却仲介依頼をいただいて販売活動を始めると、反響はあるものの、ほとんどのお客様が建物は気に入るものの駐車場がネックという状況が2ヶ月ほど続きました。
その間にご主人のカードローン延滞で土地に仮差押えがついてしまいます。抹消しないとこのままでは売却できなくなってしまうことをお伝えし、ご主人が何とか資金繰りをして仮差押えを抹消。販売再開したところで、抵当抹消出来ない価格で交渉され、一度お断りさせていただいたお客様に抹消可能な額まで上げた価格をご提案し、契約解除から2週間でご成約いただきました。
お客様からは決済後、「おかげで破産宣告せず済み、本当に助かりました」とのお言葉をいただきました。